2011-09-30

船の科学館休館

 船の科学館が37年の歴史に区切りをつけ9月30日で休館となった。南極観測船宗谷の展示は続けられるが,青函連絡船羊蹄丸については保存展示を終えた。譲渡先の審査中ということだが,この先どのような形で残されるのか,残されないのか詳細は未定だそうだ。

 羊蹄丸では15時半より「未来に向けての出航」のための神事が行われ,引き続いて出航式が行われた。青函連絡船に勤務されたかつての乗組員の方々が船橋に集まり,船長の指揮のもと出航を再現した。

 17時には船の科学館本館前で最後の来館者が退場し,博物館職員の皆さんが制服姿で最後の挨拶をし,シャッターが閉じられた。本館には造船と海運に関する貴重な資料が多く保存されている。機関士出身の私には,ディーゼル機関やガスタービンの展示はもちろん興味深かった。これらの保存,次世代への継承をするために海洋教育拠点へのリニューアル準備を行うということなのだが,その詳細も未定だそうだ。
 花毛布の調査で羊蹄丸ボランティアの人たちにお世話になっていたので,閉館式典の後の青函連絡船旧乗組員と羊蹄丸ボランティアの人たちの打ち上げ宴会に私も参加させてもらった。
 私の前に青函連絡船の元機関長が座っていらしたのだが,その人は小樽丸が練習船大成丸に改装された直後に実習生として乗船されたとの事。その船は私の親船で,1979年11月に三席三等機関士として乗船し,船乗りとして,社会人として歩み始めた記念すべき船だ。船が取り持つ不思議な縁で,話に花が咲いた。

2011-09-27

第11回航海訓練所研究発表会

 独立行政法人航海訓練所の研究発表会に参加した。今回は第11回だが,運輸省航海訓練所時代の昭和39年に第1回が開催され,それから通算すると今回は第49回となるそうだ。過密な実習訓練と船隊の運航管理を行いながら,大学をはじめとする他の組織との共同研究や独自の研究を精力的に進めていることに敬意を表したい。
 10時から17時まで,練習船における教育訓練に関する研究,船舶運航技術に関する研究,海洋環境保全に関する研究など,計14本の研究発表が行われた。どの研究も,実船での教育実践と練習船隊の運航および管理に基づいているため,ダイナミックで興味ある内容だった。
 本校でも船舶職員養成を行っているため,実習船での教育と船の運航管理を行う上で参考になるものばかりだった。特に,BRM(Bridge Resource Management)とERM(Engine Room Resource Management)に関しては水産高校の実習船でもしっかりと研究を進めなければならないと思った。
発表題目と概要:

発表1. 船陸間マルチメディア通信の効率化に関する調査研究 ~RFIDとテザリングを利用したデータ共有システムの構築~
概要:RFIDを利用して船内の点検記録簿や業務日誌など、従来は紙ベースで行ってきた記録について、IC-TAGを用いて電子化する研究。

発表2. 船陸間マルチメディア通信の効率化に関する調査研究 ~リアルタイム運航データ簡易伝送システムの構築~
概要:練習船の運航データの簡易伝送システムを構築し、船陸間通信による運航管理システムを活用するうえで陸上において練習船の動静を把握できるようにする研究。

海陸一体となって正統的周辺参加が可能ということ。船員の減少、徒弟制度的な技術の伝承機会の減少が問題となっているので、このようなシステムを媒介として船と陸上が一体となり、初任者の学習機会となることが期待できる。

「学習の越境」、このシステムを媒介として越境するということ。どのデータが必要なのかといったやり取りの中で、たとえば「アブログ」に必要なデータは?ということで、通信士、機関士、航海士の間で情報交換を行う中で学習が成立すると考えられる。

発表3. 練習船における効果的なグループワーク演習の取り組みについて
概要:実習生へのカウンセリング手法について、ストレスマネジメントの観点から実習生のグループワークを実施し、ストレスの低減を目指した取り組みの研究。

発表4.ERM(Engineroom Resource Management)に関する基礎研究 ーERM要件と訓練所実習訓練内容の対応ー
概要:IMOマニラ改正によってSTCW条約が機関士の能力要件にERMに関する知識とその実践に求めていることと航海訓練所で行われている実習訓練がどのように対応しているか分析した。

発表5 フィリピン国における乗船訓練への技術協力 ーMAAP練習船OCA号の乗船訓練その3ー
概要:フィリピンの船員養成に対して乗船実習を効果的に行うための協力を行った報告。

発表6. ナレッジバンクを活用した業務効率化に関する研究
概要:機関来歴簿や作業簿などを表計算ソフトウェアで記録しているが,それをナレッジバンクとして、キーワード1画面から検索できるようにする研究。

発表7 船内供食における栄養管理に関する研究
概要:船内供食が乗組員・実習生にとって栄養状態と身体活動量、生活習慣病予防のためにふさわしいかどうかを定量的に研究した。
練習船乗員の中から協力者を募って,提供された食事と摂食量を定量する一方,身体活動量計で消費カロリーを計測記録した。

発表8 船体の防汚方法と水性生物の船体付着状況に関する研究
概要:従来、船体汚損は船速や燃料消費量の面から論じられてきたが、船体に付着した水生生物が越境移動することによる移動先の環境への影響が近年注目されている。水生生物の越境移動について,バラスト水はいろいろな規制がかかってきているが、船体付着については?
北極圏航路ができると越境移動が多くなると危惧する研究者もいる。

発表9 練習船におけるBRM訓練に関する研究
概要:マニラ改正、2012年1月1日より発効(5年の経過措置)をうけて、揚錨・投錨実習においてBRMがどれだけ実施されているかを検証した。
実習したら実習したままでなく、事後のデブリーフィングが重要。

発表10 練習船実習前後における航法の理解度について
概要:青雲丸における実習内容、実習結果および試験の正答率に見られる傾向を調べ、習得傾向に応じた実習方法を検討した。
燃料費の高騰→航海規模の縮小→実習機会の減少
3ヶ月の実習から航法の習得傾向を解明,限られた航海当直時間の中で効果的な訓練方法を検討する。

発表11 ECDIS実習訓練に関する研究 ーCBT(computer Based Traning)の活用ー
概要:航海用電子海図の最新維持について、実機による説明グループ、実機を用いた海図改補見学グループ、CBTによる実習グループで海図改補の実技テストにどのような影響があるかを調べた。

発表12 AISシミュレータを活用した実習訓練に関する研究(その2)
概要:AIS(Automatic Identification System:自動船舶識別装置)に対する仕向港の手動入力について、実習生をグループ分けし、取扱説明グループ、実機操作実習グループ、シミュレータ実習グループの比較をし,効果を調べた。

発表13 リーダーシップ訓練の構築 -Development of Leadership Ability by Sail Training-
概要:STCW条約マニラ改正、船内における明瞭な意思伝達、効果的なリーダーシップの発揮など,ヒューマンエラー事故防止対策としてコミュニケーション能力が資格要件に追加された。操帆実習において、実習生がリーダーシップをどのように発揮できたかを評価した。

発表14 大型帆船の帆走性能に関する研究 -踟ちゅう法(第4法)の特性-
概要 踟ちゅう法第4法については風力4程度の時に自然にタッキングされてしまうと推定されていてあまり行われていない。しかし、状況によっては、第4法が手早くできる場合もあるので、実験によってその特性を確認し,他の1~3法と比較した。

2011-09-25

関東大学ラグビーリーグ戦 法政VS東海

 秩父宮ラグビー場で行われた関東大学ラグビーリーグ戦,法政大学vs東海大学を観戦,撮影した。今日は落とせない試合だったが,昨年のリーグ覇者である東海大学に10-27で負けてしまった。残る5試合,挽回してもらいたい。

2011-09-24

第3回海洋教育フォーラム

 日本船舶海洋工学会主催の第3回海洋教育フォーラム「プロフェッショナルが語る海・船・魚の魅力」に参加した。この催しは本年3月19日に予定されていたのだが,3月11日の東日本大震災によって延期されていた。  東京海洋大学越中島キャンパス内にある越中島会館(以前は2号館と呼ばれていた建物で、旧水産講習所時代の本館)2階の講堂で、13時から17時まで6本の講演があった。

越中島会館,東京高等商船学校時代の実習の様子の絵


1号館


相生橋から見た夜景


1. 白石ユリ子『海洋生物資源が地球を救う ~日本の姿を,子供たちに伝えたい~』
NPO海の国・日本 理事長
ウーマンズフォーラム魚代表
 子供たちに日本の魚食文化を伝える活動の紹介。日本では5キロメートルにひとつづつ漁村があり,その数は6000を超える。このような国は他にはなく,奇跡のような財産である。
 世界で6番目に広い海と4番目に多い海水を持つ日本は、海洋生物資源の宝庫だが、現在では大手水産会社は漁業・水産業から撤退し、沿岸では漁師が激減している。世界の147カ国から魚を輸入していてその輸入額は2兆円。それに対して石油の輸入は4兆円。消費者は輸入魚を消費し、子供たちは魚の姿を見ないで育っている。
 日本人の生活様式が変化し、魚食文化が継承されなくなっている。世界の国々はその国の風土に合わせた食文化を持っている。我々日本人が魚食文化を次代に伝えなければ、我々は日本人でなくなってしまうのではないか。
 日本はこれから資源大国になる可能性すらある。ないものを嘆いていてはなにも始まらない。世界で魚食の国は17パーセントである。あとは肉を食べている。この先、世界的な食糧難となったとき、魚食文化を持つ我々が世界をリードするべきだろう。


2.加納義彦『水族館の役割』
名古屋みなと振興財団
元名古屋港水族館職員
 日本にある水族館は68館。これは日本動物園水族館協会所属の館の数である。1年の来館者は3200万人くらい。経営母体は、国公立、財団立、学校立、私立など。
 水族館は・・・博物館?テーマパーク?研究施設?日本人は水族館が大好きである。JAZA加盟館68。アメリカ動物園水族館協会所属は37館しかない。日本は魚に対する親しみが深い。
水族館とは・・・ 三つの重要な役割、1:楽しいところ、2:教えてくれるところ、3自然にやさしくしたくなる。 Entertainment,Education,Ecology
名古屋港水族館紹介 総水量3万トン、年間180万人来館、水槽120
飼育生物:鯨類、鰭脚類(ききゃくるい:アザラシの仲間)、鳥類(ペンギンのみ)、爬虫類、魚類、無脊椎動物(えびかにくらげ他)、5万点。
南館 日本の海、黒潮大水槽、かつお・マグロ・さめの展示。日本の海を語る上ではずせない黒潮、干潟などの展示。
深海、海溝に囲まれている。日本と深海は切り離せない。深海の生き物。
赤道の海、さんご大水槽、熱帯の海を再現。
海がめの水槽。日本に産卵にやってくるアカウミガメは、最も北で繁殖する。それ以外はすべて日本より南で繁殖する。
オーストラリアの水辺:南極観測船の最後の寄港地。名古屋港水族館唯一の淡水槽。
南極の海、ペンギン水槽。水温6℃、気温2℃を保っている。
愛知県近くの磯場を再現したタッチタンク。
教育普及:人は何を大切にするのか。人は知らないものを大切にはできない。まず知ること。そのために教育普及が原動力となる。
学校教育支援(子供向け):「君もドリトル先生になれるか」年間28回実施。
MAREプログラムの導入。MARINE ACTIVITIES Resources and Education
生涯教育支援(大人向け):「解説ボランティアの活動運営」
 展示解説は水族館の生命線。ボランティア活動を運営する上でのキーポイントはボランティアに楽しんでもらうこと。ボランティアは実体験が重要である。展示しているものの解説、その館の姿勢を問われる。年間13回以上の研修を行ってボランティアに参加してもらう。子供はウニやヒトデを生き物と思っていないので、タッチタンクでボランティアが子供にそのことがわかるように働きかける。そのためにはボランティア実体験を持たなければならないのでボランティアにも実際の磯で研修する。
 ボランティア活動は、ボランティアにとっては生きがいだが、施設にとっては強力なバックアップ。
「海辺の生物観察会」
海は海水浴だけではない:都会において最も近い海=港
名古屋港水族館:名古屋港にある、名古屋港を管理している団体が作った、物流、生産、防災、交流機能が備わっている。
港=海と捉えた博物館、名古屋海洋博物館というのもある。水族館の対岸にある。


3.三輪哲也『海の友達に会いに行こう』
海洋研究開発機構海洋工学センター
海洋技術開発部グループリーダー
横浜私立大学大学院生命ナノシステム科学客員教授

温暖化観測、地震の原因解明、海洋生物の研究、海へ行く道具を開発する。
しんかい6500、20年使っている。海の不思議な生き物を探す。世界でもっとも深く潜れる有人潜水艇。
表面の海水温度は気象に大きく影響する。今年は日本の回りの海水温は高かった。深海もゆっくりだが温暖化してきている。
1970年から20年くらいは深海の温度はほぼ一定だったが、その後徐々に温度が上昇してきている。海水温が高くなると、溶存酸素が減少する。 100年後には日本海の溶存酸素がなくなるという計算もある。
今のうちに深海の研究をしなければならない。 深海の不思議な生き物、笑っているように見える半透明な生き物、口を開いたり閉じたり。
光の不思議(深海は真っ暗なのか)
実は真っ暗ではない。100メートルもぐると光の量は100分の1になる。太陽光、10万ルクス、これが100メートルもぐると1000ルクスある。部屋の明るさ300ルクス。200メートルくらいの深海は意外に明るい。月明かりは1ルクス。暗くなると植物が育たない。
深海の魚たちは植物プランクトンのある層より下にいる。上を向いて餌を食べる。
カウンターシェーディング、光ることによってかくれる。ホウライエソ。
深海では目がよくないと見えない。暗いから目が退化するのではなく、よく見えるために目が発達している。深海の魚はまっすぐ立ているものが多い。影をなるべく作らないため。下から襲われないように立った姿で浮いている。
デメニギス:真上を観る。頭が透明。前を見たり上を見たりする。生きたまま捕まえて来れないので研究が進まない。
深海では無脊椎動物が多くいる。
イルカ鯨などの哺乳類、152種類。日本近海で。 脊椎動物3790種類、わかっていないのが364種類。 無脊椎動物、1314種類わかっていてわかっていないのが150000種類くらいある。 5000メートルの深海、魚が1列で餌を探す。なぜ1列かというと、見えないから匂いで先の魚を追う。
深海の魚は、浮力をバランスするための浮き袋を持っていない。空気がないから。脂肪でバランスをとる。たんぱく質、骨。
人間は4000メートルもぐると細胞が破壊される。深海の生き物は遺伝子レベルで進化してきた。
海底火山、日本海溝年間7センチ動いている、南海トラス年間3センチ動いている。
地震が起きる場所、火山があるところに生き物がいる。
ブラックスモーカー、チムニー、ハオリムシの仲間がいる。
300℃の熱水が噴出している。
チューブワーム、内臓のない動物、心臓とエラだけしかない。光合成と同じようなメカニズム。光の変わりに硫化水素を使う。微生物の助けを借りている
。 新型水中ロボットを作っている。開発中。名前を募集している。
世界に23万種の海洋生物、日本には14.6パーセントいる。


4. さかなくん『わたしとさかな』
東京海洋大学客員准教授

どうして魚が好きになったか。どういう活動をしているか。
子供のころはトラックが大好きだった。トラックのライト、バンパーなどに生き物をなぞらえていた。トラックの絵ばかり描いていた。友達が描いたタコの絵を見て、興味を持った。
奥谷喬司先生のタコの図鑑ばかり見るようになった。イイダコを買ってきて、吸盤の数を数えたりしていた。きたタコを見たくなって、水族館に通うようになった。江ノ島水族館でタコを見てタコの絵を描いた。5-6歳のころ。
イイダコ、茹でたのを描いた。
初恋の魚、ウマズラハギ。 魚の図鑑だと横から見た絵しかないが、正面から見た姿を水族館で初めて見て感動した。
東京湾の魚を見て絵を描くようになった。 館山に住んでいる。東京湾の魚の数、1000種類くらいいる。研究者の調べたのと私が調べたのの合計。
赤マンボウ、竜宮の使い。一度でよいから見てみたいと思った。
高校生のとき。テレビチャンピオンの魚通チャンピオン選手権に出場した。高校3年のとき。千葉県銚子の市場、そこに赤マンボウがいた。2メートルくらいあった。クイズの第1問、マグロのような魚の赤身だった。どんぶりを完食、赤マンボウのところに行った、赤マンボウと答えて正解だった。白身の魚と思っていたのに赤身だった。そのときに飛び跳ねて喜んだ。そのとき以来、感動したら飛び跳ねても良いと思うようになった。
ハタタテヌメリ、日本魚類学会の先生方、水族館の人も、魚類学者もいる。学会発表がある。そのとき、さかなくんも魚類学会に入りたいと思った。一昨年、東京海洋大学で学会があったとき、学会パンフレットの表紙の魚の絵を描いた。東京湾の魚がよいので、ハタタテヌメリを探した。本牧の漁師さんに頼んで、鈴木さん漁師暦50年以上の鈴木さん、ハタタエヌメリ、現地ではヒゲネズ(ヒゲのあるネズッポ)がとれた。熱帯の鳥のような鮮やかな色彩。釣り人は外道といって喜ばないが、それが取れた。メスよりオスのほうが美しい。
クニマスの絵を描くことになった。京都大学の博物館で標本を見て描いた。オスもメスも描いた。クニマスの標本、何十年も前の標本。絶滅したと考えられている。ヒメマスが近い主だというアドバイスをもらった。昨年3月、ヒメマスは手に入りにくい季節、山梨県、西湖で漁協の人から時々ヒメマスが取れるというので連絡取ったら送ってくれた。しかし、色彩が違う。ヒメマスではないと思う。疑問に思った25センチくらい。ひれも違う。クニマスではないかと思って中坊先生に連絡を取った。中坊先生研究された。それで、クニマスと確認できた。中坊先生から絵を描くことを依頼されたおかげでこのことがわかった。
魚の絵を描くことがすき。定置網の中に魚が入る。網の中に入る魚も出て行く魚もいる。6~7割くらいは出て行く。とり過ぎない漁法になっている。魚が誘われるようになっているが環境との共生ができる漁法である。
水族館も、定置網から魚をもらうこともある。定置網は魚を傷つけない。
小島義男と一緒に定置網漁に行った。小島義男と仲良し、彼は魚検定3級取った。
イシガキフグ水槽の中で泡が出るところによってくる。エラやひげのところに泡を当てる。八景島でも、魚がエラのところに泡を当てている。沖縄に行った。マンタがたくさんいる石垣島の海に潜った。マンタを驚かせたらいけないと言われた。マンタのほうから寄ってきた。ダイバーの泡をマンタが口に入れて遊ぶ。口に泡を入れてしばらくしたらだす。みんな同じようなことをする。泡を飲み込むだけでなく,うがいのようなことをして、喉の奥にあったかすのようなものを吐き出していた。それをオニタマケイが食べていた。
マンボウ、ふぐの一種。マンボウと一緒に泳ぐ機会があった。3-4年前、宮城県南三陸。マンボウが海面で昼寝をしている。近づいた。目をパチパチしていた。マンボウは魚には珍しく目を閉じることができる。マンボウの昼寝は不思議。図鑑を見てもその理由はわからない。高校生のときテレビチャンピオンに出て以来の師匠に訊いた。海面で太陽の光を浴びて体を温めている。深海でいろいろなものを食べて、海面で体温を温め、飛び上がって海面に落ちるときに寄生虫を払ったり、海面で鳥が寄生虫を食べてくれたりする。卵を3億個くらい生む。
世界で一番所おきなジンベイザメ。
赤マンボウの仲間の竜宮の使いも時々漁師の魚にかかる。
岩手県のモグランピア、定置網で取った魚をモグランピで飼っている。
バショウカジキ、飛び跳ねて危ない。
北限の海女、岩手県の久慈。
南三陸、カジカ君、魚君、写真家の3人で潜った。
いのししを可愛くしたような魚、クチバシカジカ。5-6センチの魚。日本にはいないと思われていたけれどいた。孵化する直前になると卵が白くなる。 3月11日の地震で研究者たちの卵と稚魚は海に帰ってしまった。 モグランピア壊れてしまった。 モグランピア、アオウミガメのカメキチ生き残って、別のところに疎開している。
海が豊かな日本、森や林から運ばれた栄養による。
質問)ヨミノアシロはどうして目がないの?
JAMSTEC)光があまりないので目が必要なくて小さくなった。
質問)なんでヒトデは星のかたちなの
さかなくん)ヒトデ、なまこ、ウニ五角形を基準にしている。五本の腕がある。それで上手に暮らしている。謎が多いですねぇ。
質問)テレビチャンピオンにさかなくんが出ているころからのファン。今の夢や目標は?
さかなくん)たくさんの魚の絵を描きたい。しんかい6500に乗りたい。
質問)世界で一番魚がいる国は?
さかなくん)日本はとても多いということがわかった。でも、自分の国にどれだけの海洋生物があるかしっかり研究が進んでいない国もある。
JAMSTEC)現在ではオーストラリアですね。


5. 赤嶺正治『船の博物館』 日本郵船歴史博物館館長代理 海洋地球研究船「みらい」元船長 博士(工学) 海洋地球研究船「みらい」は元の原子力船「むつ」である。着任したときにはまだ「むつ」だった。「みらい」の母港は青森県のむつである。津波の前に沖に出ていたので無事だった。SORA2009というところで「みらい」の活動を紹介している。あちこちの津波や地震を調査している。海洋調査の重要性を痛感している。
関東大震災の被災者3000名を船内に収容した三島丸、当時、ドクターが乗船していたので活躍した。日本郵船グループの船延べ46隻で関東大震災の被災者支援をした。外国の船会社も、国内他社も支援した。
日本海海戦に活躍した信濃丸、「敵艦見ゆ」で有名。孫文が乗った船。
海運の歴史を扱った博物館は当館だけである。氷川丸も当館所属,展示物のひとつ。

被弾炎上「山城丸」 造波抵抗の減少を図ったバルバスバウを最初に採用し、欧米各地で反響を呼び起こした。それまでは20ノット出すのに18000馬力必要だったが、本船は13500馬力だった。1973年,第4次中東戦争で被弾した。左舷4番ホールド、炎上した。27歳のとき。ホールドに入って消火活動したが,ミサイルが被弾したときの火災はなかなか消すのが困難だった。
山城丸、消火活動の末、船体が左舷に傾く。現場数名以外、短艇で避難させた。現場の人間も短艇に移れと命じられた。甲板を這うようにして左舷から右舷に移った。人員点呼する。本船37名。しかし36名しか短艇に乗っていない。おかしい。船長がいない。

昭和45年、野島沖、「かりふぉるにあ丸」、沈没するときに何人か行方不明になった、ほとんどは助かったが船長はかたくなに本船に残った。船長は短艇に向かって手を振った。船長は船と運命をともにした。

当時の船員法、「船内にある者を去らせた後でなければ自己の指揮する船舶を去ってはならない(船員法12条)」

かりふぉるにあ丸の事故以来この条項は削除された。
最終的には船をあきらめることになり,船長を含めて全員救助された。


6. 佐藤英孝『船を造るよろこび』
元四国ドック(株)社長
進水式のようすのビデオ,支綱切断船が進水する。支綱と斧は安産のお守りとなる。
いろいろな種類の船の紹介。
VLCC、30万トン。日本で1日に使用する原油の半分。
タンカーの構造と貨物油流出の防止,ダブルハル構造、IMOの規定。
タンカーの全長、333メートル、東京タワーと同じ、スカイツリーの半分。デッキ面積17000平方メートル。
LNG船、-162℃
体積1/600 サッカーボール4個分がゴルフボール1個分に。
蒸気タービンエンジン。
13万5千立米、日本の消費量の4日分。
MOSS構造の船とメンブレン構造の船
バラ積み運搬船(バルクキャリア)
鉄鉱石運搬船,密度大、貨物倉を小さくしてある。
パナマックス型バラ積み運搬船
ハンディサイズ型バラ積み運搬船、デッキクレーンを持っていて自分で荷役できる。

船はどのようにして造られるか。積荷、量によって決まる。
工場建屋、ドック、艤装岸壁
ドック建造、船台建造
契約、設計、加工、部材組み立て、ブロック制作、ブロック搭載、進水、岸壁艤装、試運転、引渡し。
模型による水槽実験、船首が水面を切る状態、船尾が波を立てる状態を調べる。
一般配置図作製
鋼板をマーキングし切断する。
自動切断機を使う。
自動溶接巧みの技・(手偏に尭)鉄でぎょうてつ、かしめるという漢字、によって曲面を出す
構造振動計算、三次元モデル作製、IT技術の集積。
船は私たちの生活にどのように役立っているか
日本、1億3千万人、国民総生産世界第3位(2010)、エネルギー消費世界第5位(2008),海外から資源を輸入
日本の産業と海運、
製鉄、発電、製油所、工場、ガス、スーパー
鉄鉱石、石炭、原油、LNG、などの輸入・・・船による。
輸出、ほとんど船で。
輸入の99.7パーセント海運で(重量ベース)
ハンバーガー(小麦100%輸入、肉も輸入)60パーセントくらい輸入品
重要な航路:パナマ運河、スエズ運河、ホルムズ海峡(原油)、マラッカ海峡(原油)
ホルムズとマラッカが通れないと日本は枯渇する。
船がないと私たちの生活はどうなるのか。
これからの船:スーパーエコシップ、CO2を70パーセント削減する、太陽光2パーセント、風力4パーセント、燃料電池、摩擦抵抗削減、プロペラ効率向上など総合的に。
海洋資源の開発、石油掘削船、海上石油生産設備、海洋調査船
海洋海域の利用、浮体飛行場、海上風力発電、海底調査・研究。

2011-09-23

情報の教材研究

 3年越しで情報の教材を研究しているメンバーと実践の報告・まとめ・共有を行った。これまで,それぞれに情報部会の研究会,情報科教育学会,高等学校情報教育研究会などで発表してきた授業実践を,散逸してしまわないうちにまとめておこうということになった。
 工夫を重ね,研究を重ねて日々実践してきた授業も,そのままにしておけば過去に埋没してしまうが,参照できる形に残しておけば貴重な資料となる。
 夜は例によって懇親会。日本酒がすすみました。

2011-09-18

関東大学ラグビージュニア選手権と練習試合

 熊谷の立正大学グランドで,関東大学ラグビージュニア選手権と,Cチーム,Dチームの練習試合が行われた。いずれも法政大学対立正大学。
 試合順は,Dチーム戦,Bチーム戦(ジュニア選手権リーグ戦カテゴリーⅡ),Cチーム戦で,ジュニア選手権およびCチームは法政の勝利,Dチームは立正の勝利だった。
 昨日に引き続いて気温が35度を超える炎暑で日陰もほとんどなく,選手も応援の観客も撮影も熱中症対策に水分が欠かせなかった。
 オレンジジャージは法政Dチーム,白ジャージは法政Bチーム,紺ジャージは法政Cチーム。

Dチームの試合


Bチームの試合


Cチームの試合

2011-09-17

関東大学ラグビーリーグ戦

 熊谷スポーツ文化公園ラグビー場で法政大学対流通経済大学戦が行われた。重要な開幕戦だったが,法政はこの初戦を落としてしまった。9月25日には東海大学戦が控えているので,立て直して頑張って欲しい。
 9月も後半というのに30度を越える炎暑の中での撮影だった。
 今シーズンがラグビー追っかけ最後の年となりそうなので,可能な限り撮影に行こうと思う。
 

2011-09-15

大相撲9月場所

 兄とふたりで両国国技館へ行き,二人用升席を奮発して大相撲9月場所の5日目を観戦した。中入り少し前に国技館入りし,郷土出身力士の隠岐の海(西前頭筆頭)を応援した。
隠岐の海


横綱白鵬土俵入り



隠岐の海は惜しくも稀勢の里に敗れたが,ひとつひとつ星を重ねて来場所には三役入りしてもらいたい。

 横綱白鵬はさすがの存在感,これをオーラというのだな。全く相手に相撲を取らせなかった。