2010-10-31

大学ラグビー 法政vs関東学院

 1週間さかのぼっての更新。秩父宮ラグビー場,10月31日(日)14時キックオフ。法政vs関東学院は,前半3-27で,法政は苦戦を強いられたが,後半に入って5トライ5ゴールを決めて,結局38-27で法政の勝利。1昨年の後半ロスタイムでの逆転勝利を髣髴とさせるゲームだった。





2010-10-23

輪読会

 2週間さかのぼっての更新。10月23日土曜日は,午後から横浜国立大学のある研究室へ,『Memory in Mind and Culture』Pascal Boyer & James V. Wertsh,Cambridge University Press,2009 の輪読会に参加した。私の担当は第6章「集合的記憶の形成における反復想起の役割」というところ,28ページ分。英語を読むのが精一杯で,テキスト批評には程遠く,皆さんの足を引っ張ってしまった。しかし,内容はとても面白く,勉強になった。種々の記憶再現実験や,歴史認識の国民性の違いの由来,記憶の共有がどのように行われてゆくかなど。

 ① 教科書や記念日の祝典,記念碑や歴史的建造物を作るときの議論が集合的な記憶が形成される上でどのように影響するか。
 ② 実験認知心理学で行われる記憶を再現する種々の実験を集合的記憶形成を研究する上でどのように応用するか。
 ③ フラッシュバルブメモリ
 ④ 多肢選択式テストと短答式テスト
 ⑤ スキーマティックナラティブテンプレート(schematic narrative templats):図式的な物語ひな型
   (民族や県民などあるグループに広く受け入れられている歴史認識のひな型がいかに形成されるか)

 他の参加者の発表は短く要点がわかりやすくまとまっており,また,テキストに対する批評が行われていて,自分の読み方が足りないことを痛感した。

2010-10-16

海洋祭

 15日と16日の2日間にかけて海洋祭が開催された。各クラス,クラブの催しの他に,教科・科目の展示もあり,回を重ねるごとに内容も充実しつつある。
 今年は海洋科学高校に改編されて3年目,完成年度なので,3年次生の科目『課題研究』の中間発表を行った。個人研究とグループ研究全テーマに中間発表のポスター展示を義務付け,それらのうちから5グループがプレゼン発表と実演を行った。
  プレゼン発表を行ったのは次の5テーマ。
(1) 水撃激ポンプ
(2) 魚の骨格透明標本作製
(3) 漂着物調査およびアマモ移植
(4) 花毛布の歴史と伝承
(5) テルミン作製と実演

写真は骨格透明標本4点,花毛布,水撃ポンプ。





2010-10-10

大学ラグビー法政大学 vs 拓殖大学

 秩父宮ラグビー場で行われた関東大学ラグビーリーグ戦,法政大学対拓殖大学の試合を撮影した。昨日は一日中雨で今朝も曇り空で心配したが,朝のうちに雨が上がって,しかも直射日光がなかったので撮影しやすかった。試合結果は,36対26で法政の勝利だった。





納得研究会(2010年度第4回)

 今回の納得研究会は多摩動物公園で行われた。午前中「チンパンジーの生活」、午後「絶滅に瀕した動物たち」のガイデッドツアーに参加したあと、レクチャールームで、動物園で解説することについて解説員の方から直接に講演をしていただいた。












【並木さん】

(1) 動物園での教育
  50年位前 International Zoo Educator's Association
  40年位前 zoo教研(日本)
  水族館とは独立して始まったが、いまは一緒に活動している。

(2) 手法
  実物と二次資料
  人を介在(ガイド)
  パネル(指示、案内などのサインを含む)

  どうしたら創造的な教育ができるか、その理論的なことに興味を持っている。


【草野さん(多摩動物園解説員)】
(1) 日ごろ、ガイドをして工夫している点などについて
  キリンの色は?
  茶色、白、黒。剃ると色はなくなる。
  子供にキリンの絵を描かせるとほとんど黄色で描く。
  今見てきたばかりの子供に描かせても黄色で描く。そのこととの戦いである。網膜では見ていても脳に届いていない。そこで問いかけるのが一番わかりやすい。

  死んだあとの毛皮も教材になる。生きていたときの名前もついている。この動物園にこういう名前のキリンがいて、死んでもなお教材を提供してくれているということ。

  木のあるところにキリンはいる。
  木のあるところにキリンがいるところを白黒で見ると背景と渾然となって見分けつかない。←キリンに模様がある理由。

  キリンや象はみな知っていると思っているので先行するイメージで見てしまうから、目には入っていても観ていない。

(2) 動物園ガイド
  ---「動物」と「人」の間ーーー

 ① スポットガイド:一箇所でガイドする。
   これからガイドすることを動物にさせる。

  飼育係
  ↑↓
  動物・・・・・・・→客

  キリンは黄色と思い込んでいる客、そこに、ガイドが動物に働きかけて客に向かって動物を意識させる。

  飼育係 飼育係が動物に仕掛けて動物がいろいろする。                ↓↑
  解説員 → 客  ←・・・・・動物
  解説員は飼育係の意図を察知して解説する。


 動物・・・→ 客
        ↑↓ 双方向の会話
       ガイド役
 動物を操作することもなく、これから説明をしますなどのことはせず、場に応じて解説する。ガイド役と客が近い距離にいて、相手に合わせた話ができる。最も客思いのガイドではないかと思っている。

 客が
  やさしい温かいきもちになってもらえただろうか
  動物や自然に親しみを感じてくれたか
  動物や自然のことを理解してくれたか
  多摩動物公園を好きになってくれたかどうか

② 来園者に気付いてもらうガイド
  動物を操作しない
  トークを仕掛ける
  (これらは本日のスタイル)
  動物 ・・・・→ 客  ← 解説員

  一緒に観ながら歩く
  動物を操作しない
  ☆トークを仕掛ける

  スタイルは自由
  双方向の会話
 
  見入る、立ち止まるなどの活動ができる。
  そのときそのときで動物の状態は違う。客も違う。
  テーマを持ってやるが、そのとおりにはならない。

③ 動物の前に客を放り出す
  動物を操作しない
  トークをしない
  動物 ・・・・→ 客    解説員

  客が動物を見てなるほどと思う。解説員を意識しないで話を聞いてくれるのが理想。拍手された場合は、自分としては失敗と思っている。

④ 動物の前でガイドをしてもらう。(半年くらい通った人に)



いろいろな教材
 観察ツール、貸し出し教材(動機付け用:不思議発見ポケット、紙芝居セット、ビデオなど)、ガイドブック・その他のテキスト、貸し出し教材(理科:骨格標本など)


(3)いろいろな企画
  小規模な人数で行うプログラムが多い。(サマースクール、大人のための動物園)
 中には動物園の存在に疑問を持つ客もいる。
  人々は、動物園に何を求めてくるのだろう?
  動物園ガイドとは、動物を一緒に見ながら出会いを作る。

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貸し出し教材、子供に見せる、理屈を言ったとたんに子供は「僕知ってる」と始まって、ブツを見てくれない。何か?と思わせる。想像するところを奪わないように。見てくれればよい。さんざん子供に想像せた挙句に説明すればよい。

① キリンの舌
  木の葉を巻きつけて食べる。
② 動物の面:馬の面をかぶると人には横が見えない。しかし、馬の視界は180度。
前方が両目の視界若干重なっている分、後ろにわずかな死角がある。それで、真後ろに立つと蹴られる。
チーターは前方に視界がある。前方の獲物を探す。

 この貸し出し教材:子供に渡すときに言わないこと、見せたあとで言うことなどの注意書きがある。しかし、NHKの「試してガッテン」で取り上げられたときに順番を無視して解説したので全く面白くなかった。ハテナと思うところを大切にしなければ面白い解説にはならない。

 ☆目からウロコの瞬間を作らなければならない。それでストンと納得できるようになる。
 はじめに理屈を言うと何も面白くない。見る興味がわかない。


③ キリンの糞(チョコボールと呼んでいる)
  シマウマの糞(おはぎと呼んでいる)
  同じ食べ物を食べていても匂いが違う。動物園には自分のとどこか同じ匂いのがあるかもしれない。

④ アフリカ象のめすのウェストを現したロープ。(奈良の大仏の手のひらの授業と同じと思った。)

⑤ キリンの新生児の等身大写真。
  キリンは頭から、象は足から生まれる。キリンは生まれるときに肩が引っかかるので,頭から出ないと窒息する。
 生まれてすぐ立ち歩く。2-3日で元気よく歩き回り、1週間で走る。

質疑応答 ****************************************

① 今日のレクチャーの方法に行き着くまでにどのようなことがあったのでしょうか。
 →ここにあるのはすべて動物なので。自分もかつては教室で教えるタイプだったかもしれない。しかし、動物園には必ず動物がいる。動物と人が両方いるので。教室で話してもつまらない。つまらない話だと人はどこかへ立ち去ってしまう。教室ではつまらなくても生徒は教室にいなければならないが。動物園では動物が舞台に立っている。解説員が目立ってはいけない。動物第一、飼育係第二、自分は黒子。動物をよく見ていないと、たとえばヤギならば,この時間なら反芻しているかもしれないなどを考えながら仕掛ける。ねたを集めること。
 スタイルとか何を話そうと決めておいてもそのとおりになったことはない。そのような日々をすごしているうちに今のスタイルになった。

② 動物を触りたいという欲求が沸いた。そういうのは多いですか?動物とのコミュニケーションについて考えることはありますか?
 →多いです。その代償として皮の標本を出すなど、妥協点を探って提示できるようにしている。基本は野生動物に触れることはできない。
 →動物とは双方向ではない。動物たちは何か感じているかもしれないがそれはわからない。

③ 留学生に日本の伝統文化を教えたりしているが、たくさんの人を連れて案内をしているので、ガイドするということことに興味を感じた。疑問を持たせて腑に落ちるその部分に。大人数のときに、惹きつけて,対象物に興味を持ってもらい,学んでもらうための工夫は?
 →大人と子供では違う。大人は理屈を知りたがる。話自体に興味を持つ。子供はそうではなくて、ワァッと合点させること。難しいのは家族連れ。大人の興味と子供の興味が違うので難しい。大人数の時には、動物で対応する。小さい動物に対して大人数は難しいので象に連れて行くなど、大人数向きの動物のところに連れてゆく。あるいはクイズを持っていって、ポイントのところで集まってもらって後は自由にしてもらうなど。

⑤ 学校教育と社会の違い。先に理論とか結論を言わないということだったので、とても参考になった。義務教育も、話してつまらなかったら出て行ってよいことにすればよい(笑い)。
 →それはそのとおりだと思った。

⑥ こんなすばらしい体験ができるということに感動したが、何人くらいいらっしゃるのか?
  →今多摩動物公園は二人、解説員がいるのは東京都だけです。
 
⑦ 草野さん以外の人はポスドクの人のアルバイトのようでしたが。
  →毎年更新です。
  →本来の専門は微生物。小中高で教えた経験もない。動物園の教育の歴史は浅い。誰がなっても、永くいて積み重ねができれば可能。

⑧ 博物館の教育に興味があり、展示を中心にプロデュースする仕事をしている。草野さんの体の動かし方に注目した。見に来た人がすぐに帰ってしまってもかまわないという教育のあり方。自然に身についたことと思うが。自分に気付いているかどうか?学校の先生にそのような動作はあったか?教える内容などによって変わるのだと思うが。
 博物館教育に従事する人は人員的に余裕のない中で、ツールを作ったりいろいろ工夫をしてやっているが。教育ツール、自分たちの技を見せ合う企画をしているので是非ネタを持ってきてほしい。これは追加ながら。
  →体の動かし方については無自覚です。

  →→オープンエアであるし、動作を大きくしなければ、見てほしいところを見てくれない。
   ←←←引っ込むときには引っ込んでいる、指をさすときの動作。
   →それについては自覚している。子供たちが原稿を見て話さないように。

⑨ ひとつひとつの経験が蓄積されて経験になってゆく。本来の専門と違うこと、システムもなかったこと、それを今続けられているということについて。
  →予算だけがあって、こうしろああしろということは何もなかった。それが面白みであり醍醐味でもあった。面白ければ客は見る、つまらなければ立ち去る。そこがやめられないところ。
  →→今の質問者さんは現職看護士なので、患者が目の前にあってその患者をガイドする仕事だから。
  →どうしても人のよい点は真似したくなるが私は真似はしたくなかった。新しいスタイルを作ってゆくというのは面白い仕事と思った。

⑩ 学校に渡す教材のアイデアを思いつくきっかけは?
  →元ネタはサンディエゴズー。その教材キットの話を聞いて学校への貸し出しなら可能だと思って始めた。子供たちにとっては日ごろ身近にいる先生が話したほうが親しみやすいと思う。
 はじめはこのようなキットではなかった。耳をつけてよく聞こえるようなのもあった。徹底的にアンケートをつけて反応を見て改善してきた。それを繰り返していまのかたちになった。現場からのフィードバックが役に立った。

⑪ その教材がどれくらいウケタかは、直接に見えないので大変ではなかったか。
  →ひとりでは30人くらいにしか伝えられないが3人の先生に伝えれば100人に伝えられる。先生とのコミュニケーションを積み重ねて今のように成り立ってきた。最初から成り立ったわけではない。

⑫ 一番新しいのは?
  →尻たタコパンツかな?サルの尻のタコをつけたパンツ。これを穿けばお尻にパッドが当たるので痛くない。

⑬ (ここで私の感想)幾度か話が出たけれど、「面白くなければ客は立ち去る」というところ、私は高校の教員なので,毎日授業していると、どれだけ面白いと思って生徒が聞いてくれているか、寝る生徒もいればノート取らない生徒もいて、生徒が聴きたくなるような授業、人が立ち止まって聴きたくなるような授業ををしなければと思いました。
  →ガイドは聴きたくて来る人が対象だから。しかし学校はそうではない。

  ←←(A先生):「俺の授業,面白くなかったらみんな出て行ってもいいぞ!」といってから授業を始めては?(笑)
  →→(私):「そういう大見得を切って授業をやってみたいですけれど,なかなか恐くてできないですね」(笑)

⑭ 貸し出し用教材:「言ってはいけないことの注意書き」これはすごいと思った。どうして思いついたか。
  →自分にもそういう経験はあって、時間に追われたり親子連れとの関係でつい言ってしまったことからつまらない結果になってしまったりの経験から。
  →これ以上広まって貸し出し対象が多くなると対応できなくなってしまう。残念ながら、いまで上限かと思う。先生が作れそうなものならば可能だが。そういうものもある。

⑮ 子供にとって先生は成績をつける人なので、ある意味点数をつける怖い存在なので。そういう貸し出しキットのリストがあると他のところでも使えるリソースかと思う。
  →大人でも子供でも言いたがるようになる。終わってからそうなれば成功だと思う。

⑯ 言いたがる子供たち、言いたいことを交通整理しながら、全員にも言ってもらいたいし、どうやったらよい結果になるか。
  → 最近では、言いたがりを受け止めるのは先生、このような教材を使って先生がそれを受け止める。自分では限界がある。「見た」ということがどれだけすばらしいかということを体験してほしい。

⑰ 教材の使い方が絶妙。知らないことがわかるのはとてもわくわくする。子供にもそういう楽しい気持ちを味わってほしい。つい教えたくなるが、そこをあえて教えずに、子供たちに気付かせる。ひとは、「教えられる」とわかった瞬間に「考えないスイッチ」がはいってしまう。そのあたりが絶妙だと思った。教えすぎない、引いた立場、どこまで自分を出さずにできるかそのバランスが大事だなと思った。
 →ほめられすぎで居心地悪いなぁ。

⑱ 説明する人は前にいるという印象を持っていたが、今日は後ろで説明されていたということ、それから、何も聞こえない瞬間もある。そういうときに動物を見て自分で考えるということができた。

 どこに解説員がいるのかわからなくて不思議だった。後ろから人の興味をあおる、シナリオがない、物知りの親が子供に教えているような。

⑲ 動物の前に立つとクイズが出るようなシステムにお金がつきそうだが。
  ←是非やめたほうがよいですね。
  ←僕もやめたほうがよいですね。
  ←それは葛西で作ったことがある。行く前とか行った後ならよいかなと思った。帰ってきてからの復習として使うものならば非常に細かい解説ができるツールではある。

⑳ 解説について人に代わるものはないなと思う。美術作品をネタにしながらトークをするということ。目の前にある動物からスタートする。美術作品と違って動物は動くのでそれに対応して説明できるというのは人でなければできないことだと思う。

21 スタンプラリー、上野動物園、解説を全部聞くと答えがわかって次に進める。子供にとって楽しいこと。看板だけではいえないことがある。何か面白いアプローチがあるのではないかと考えた。

22 水族館だと、ガラスに映っている彼女ばかり見ているなどのことがある。そういう客もあれば、マニアックな客もある。あるいは解説の名前と実物が照合できれば満足な客もある。図鑑的に見る客もある。親はあるいはそれかもしれない。動物園はそういうものだということで終わってほしくないなという思いがある。

23 (高校生)
  学校の授業の中で象について調べている。人と動物のかかわりが不思議。動物園が絶滅しそうな動物について重要な役割だと伝えるのですか。
  →そういうこともあります。その客がそういう話に乗る人かどうかの判断。動物園に楽しみに来ている人に対して、ちょっと暗い話になるので。動物園も、その歴史の中で動物の絶滅に加担したこともある。客の反応によって、その話題を出すこともある。

24 (高校生)
  絶滅しそうな野生動物のことを調べている。この動物園で保護しているのがありますか?
  →小笠原しじみ(蝶)など、いくつかは保護と増殖につとめている。蝶と、朱鷺など。ニッポニアニッポン(鳥インフルエンザなどで、一箇所だと危ないので)、黒面平さぎという鳥。繁殖が上手くいっている。

25 (高校生)
 海のアマモのことを環境の面から調べている。今日見学してみて、自然界ならば熱帯雨林などいろいろなところがある。ここは、ひとつの環境にいろいろな地域の動物がいることが不思議に思った。
 →ここは丘陵地帯で斜面がある。崖を作ったり、両側から水の集まるところがあるのでそこに水辺の動物を配置したりなど、なるべくこの地域の特性を活用しようとはしている。しかし、柵の中ではある。この動物園の人は、そういう配慮はしているが、動物園であるということを前提としている。生態っぽい雰囲気にはしているけれど、動物園である。
26 動物に合った環境があるが、そういうことについては。環境に合った動物の活動を引き出すなどは?

27 (高校生)
 動物園の展示方法について調べている。チンパンジーのユーホーキャッチャーなどの工夫がある。ガイドさんがいることで客が楽しみを引き出せるということがあってよかった。

 →ここにいる動物は野生動物だが、状態としては家畜状態である。家畜は、人間の目的に合うように人間が品種改良してきた動物。この動物園にいるのはヤギ以外は野生動物だが(品種改良をしていない)、状態としては家畜である。展示である以上、家畜である。
28 教えない教育とはどういうことかに関心がある。解説員は知識を教えることではない。疑問、あるいは興味を誘引する仕事。しかし美術品とは違って答えはある。ところがその答えを言ってしまってはおしまい。知識というものが持つ面白さを伝え、わかりそうな疑問を持たせる。そういうところが難しい。知りたくなる、知りたくなってそれがわかる。自分から問いを持つそういうものを引き出すためのテクニック、それがどういうことで可能になるのかを考えさせられた。教えない教育ということのヒントを随分もらった。そういったことをまとめて、「面白がらせる」「知ることの価値に気付かせる」などのことを考えさせられた。今日のガイドや質問の出し方の中に答えがありそうだ。

2010-10-03

大学ラグビーの試合

 八王子の法政大学グランドで行われた法政大学対大東文化大学のBチーム,Cチームの試合を撮影した。天候はよかったが,午後2時のキックオフ当初は逆光だった。逆光のときは露出を工夫すると良い写真になるが,加減がけっこう難しい。2試合目は15時40分キックオフで,終わりごろは日も落ちかけて露出不足になりそうだった。しかし,ディジタルカメラはISO感度を自動的に上げてくれるので何とか撮影はできる。それでもシャッター速度を80分の1まで落とした。ブレたけれどスピード感は表現できた。この写真はCチーム,終了間際のトライ。




2010-10-02

情報デザイン教育セミナー2010

 東京の大久保駅近くにある日本電子専門学校で開催された標記セミナーに参加した。情報教育に関して一緒に教材研究を進めている他校の先生2名も一緒だった。

1.開催挨拶要旨
 日本電子専門学校 理事 松澤保氏
 『文部科学省の学習指導要領、専門教科「情報」に「情報デザイン」という科目が新設され、その科目をどのような内容でどのように展開してゆくか、いろいろな方面で研究が行われている。「J検情報デザイン完全対策公式テキスト」という参考書も出版された。
 個人が情報を受け取るだけではなく発信する社会になってきた。アプリケーションを使うだけでなく、誰にどのような情報をどのように伝えるかという教育があまり行われていないのでそのための教育を考えている。』
 
2. 特別講演要旨「激変する社会とこれからの成長市場への対応」株式会社ティーケーラボ代表取締役 小坂武史氏

 『情報コンテンツやWebデザインなどを作成する業界では、情報をどのようにデザインするか、プログラムができてもデザインができない、デザインができてもプログラムができないということでは仕事が成り立たない。この場合のデザインは、表面的なカッコ良さではなく、ユーザが何の問題もなく使えて、満足するものでなければならない。ユーザビリティ、ユーザエクスペリエンスが大切である。』

3. 「情報デザイン教員育成プログラムの実践」
 教育コンテンツ開発文化会主幹
 日本電子専門学校 野尻研一氏

 情報デザイン教員を育成するためのeーラーニング教材の紹介。
 「生きるために身に付けたい力」として、分析力、論理力、表現力、提案力をあげ、これらを培うために、グループワーク、調査、分析、ディスカッション、まとめ、発表、振り返りなどの実例を用いたeーラーニングシステムを利用して情報デザイン教育を担当する教員の研修用Web教材を体験させてもらった。

4. 「情報デザイン教育 評価と到達点の実践」
 情報デザイン教育普及文化会主幹
 日本電子専門学校 八ツ田亮氏
 J検定の試験に情報デザイン検定が新設された。今日は主にその模擬試験をCBT(Computer Based Test)形式で受験した。本番と同じ内容だが半分くらいの時間で解答しなければならず、5問を残して時間終了。それでも76点取れて合格した。しかし、模擬試験なので合格証書はもらえなかった。