2010-05-30

法政対関東学院の試合

 関東学院釜利谷グランドへ法政対関東学院の練習試合を撮影しに行った。400枚くらい撮影したうちの納得の2枚。



 

2010-05-28

職場の歓送迎会

 職場の歓送迎会があった。横須賀メルキュールホテル、以前は横須賀プリンスホテルだったところ。


 きれいに折られたテーブルナプキンが、花毛布と同様に人を「おもてなし」する心の表現として見えるようになった。折り方を誰がどのようにして教えているのだろう?

花毛布の研究

三年の課題研究でひとりの生徒が花毛布の研究を始めた。6月に氷川丸に教わりに行くのたが、それまでは写真などを見ながら独習。それでもいくつかはつくれた(下の写真参照)。



 本だけを見て作るのはとても難しいようだ。細かいところの調整とか,毛布の特性を生かした折り方等,いろいろな「技能」があるので,直接に指導していただける氷川丸の催しが待ち遠しい。

2010-05-25

神奈川県高等学校教育課程研究推進委員会

 14時半より神奈川県立総合教育センターで今年度第1回の教育課程研究推進委員会が開催された。大講堂で全体会のあと分科会にわかれ,今年度の研究の進めかた,公開研究授業の予定,研究収録の編集方針などを協議した。

2010-05-23

ICTE情報教育セミナー

 情報コミュニケーション教育研究会のセミナーに参加した。私もスパゲティカンチレバーの実践をポスターセッションで発表した。

基調講演




他校の先生のポスターセッション



 午前中は基調講演のあと,「新学習指導要領の解説を解説する」という趣旨で,情報教育に関わっている大学や高校の先生方が,3分間を制限時間に入れ替わり立ち代り説明をした。このテンポのよさは,眼が離せず,集中して聴くことができた。こうした進め方は,私にとっては初めての趣向だ。
 午後は10本のポスターセッションで,これも私は初めての体験だった。ある発表者はポスターセッションに「講演時間」を設けて「次回は○○分から」と掲示し,説明の後には採点用のシールを用意するなどの工夫をしていて,とても参考になった。
 午後の後半は『コンピュータを使わない情報教育 アンプラグドコンピュータサイエンス』兼宗進監訳のワークショップに参加した。この本は二年半くらい前に購入していたが,どのように授業で活用しようかと思うまま時間が過ぎてしまった。二進法,パリティチェック,並列ソートなどを理解する上で,難しい数学を使わずに概念をつかもうという取り組み。なるほどと思うところが多かった。

2010-05-15

三級海技士の模擬試験

 専攻科の生徒が三級海技士(機関)の国家試験を受験するというので,模擬試験を行った。三級海技士(機関)とは,外航船に機関士として乗り組むための資格で,筆記試験と口述試験がある。口述試験を受けるためには一定の乗船履歴が必要だが,筆記試験は乗船履歴を満たす前にも受験できる。
 試験科目は「機関その一」「機関その二」「機関その三」「執務一般」となっていて,内容は次のように多岐にわたっている。三級の上には二級,その上が一級となっていて,一級(機関)を取得すると出力無制限,航行区域無制限で機関長の職を執ることができる。
 蒸気タービン,内燃機関(ディーゼルとガスタービン),推進装置,ボイラー,発電機,電動機,変圧器,電気回路,電子回路,自動制御,冷凍装置,ポンプ,油圧装置,甲板機械,材料力学,金属材料,機械力学,流体力学,燃料油,潤滑油,乗船実務に関わる諸事項等々・・・。
 国家試験と同様の出題内容,問題用紙,解答用紙を準備し,本番の試験と同じように実施した。模擬試験を行う前に説明した注意事項:
 ① 解答用紙を試験官だと思って,読んでもらえるように丁寧に書く。
 ② 数式を書くときは,用いる量記号が何を示すか明記することによって採点者との間に約束が成立する。(電圧をVとする,電流をIとするなど)。
 ③ 量記号は斜字体,単位記号は直立体で書く。
 ④ 出題内容は,図を描くことで問われていることの意味が明確になる。
 ⑤ 断片しか覚えていない問題でも,解答を書き始めると答えがわかる場合がある。

 この注意事項の⑤には思い出がある。学生時代に学校の試験で「鍛造比とはなにか」という問題が出たときに全くわからなかった。しかし,あきらめずに「比とは・・・」と書き始めた。次に「鍛造とは金属を鍛えて目的の形状に成型する工作方法である」と書いた。ここまで書いて,ふと思い立ち,「鍛造比とは・・・」と解答したところ,これがほぼ正解に近かったらしく無事に単位を頂戴できた。もう30年以上も前の話だ。

2010-05-10

授業とアドリブ

 先日の Jazz live について、「音楽は演奏者と楽器だけで成り立つのではなく聴衆も含めた芸術だと思うと」書いた。
 授業も同じだと思う。教師と教材だけでは成り立たず、生徒との相互作用があって初めて授業といえる。生徒から何の反応もない授業は、冷たくてやってるほうもつまらないが、生徒はもっとつまらないだろう。
 世間では何の用意もなしにその場しのぎをする事を「アドリブ」と言うことがあるけれど、それはジャズのアドリブに対する誤解だ。ジャズのアドリブは、(素人の考えながら)、使う音階やコード進行、リズム、小節数などがだいたい決まっていて、その制約の中で即効演奏をする。歌なら、1番、2番、3番と順番に唄うところ、1番と2番、2番と3番の間にその曲の要素(音階、コード、リズム)を生かして、その曲の雰囲気が出るように即効演奏をする。アドリブのときに、奏者どうしが2小節ずつとか4小節ずつなどのように交互にアドリブをすることもある。
 授業でのアドリブは、それと同様でなければならないと思う。その場限しのぎの、授業との脈絡なしの脱線をするのはアドリブではなく、デタラメとしか言えない。すばらしいアドリブには生徒も反応し、それによって授業の本筋もよく理解して彼らの脳裏に焼きつくのだと思う。
 プロミュージシャンの演奏をライブで聴くたびに自分の授業もこうでなくては、と思う。

2010-05-08

久々の Jazz live

 今日は休みの日だったが授業の仕込などの仕事をするために出勤した。帰りに妻と時間を合わせて,予約してあった葉山マリーナのキャプテンズルーム木住野佳子(きしの よしこ)ピアノトリオを聴きに行った。



出演:木住野佳子(pf),西嶋徹(b)藤井学(ds),司会:キャロル山崎



 第1部
 Manhattan Daylight (オリジナル)
 By the sea(オリジナル)
 おいしい水(Agua de Beber,Antônio Carlos Jobim)
 シチリアーノ(フォーレ:Gabriel Urbain Fauré)
 G線上のアリア(バッハ)
 Con Passione(オリジナル)・・・「コンパ しようね!」と笑いをとったが,とても情熱的な曲だ。

 第2部
 雪待月(オリジナル)
 凛嶺(オリジナル)
 And I Love Her(John Lennon,Paul MacCartney)
 Waltz For Debby(Bill Evans)
 Bossa De Funk(オリジナル)
 極楽鳥(オリジナル)

 アンコール
 One Note Samba(Antônio Carlos Jobim)



 木住野さんのライブには14年ほど前から通っていて,一時期は毎月都内へ聴きに行っていたのだが,この頃は足が遠のいていた。音楽はやはりライブが良い。その時,その場だけの1回性,これをベンヤミンはauraと呼んだのだのだな,確か・・・。
 音楽は演奏者と楽器だけで成り立つものではなく,聴衆も含めた芸術だと思う。緊迫感,グルーブ感,演奏者同士のアイコンタクト,拍手や掛け声等々があって,その時その場だけの感動を得られる。
 今日の演奏はジャズの醍醐味を充分に味わえた。激しい曲,日本音階の曲,クラシックのジャズアレンジ,ボサノバ,スタンダードナンバーのワルツフォーデビーは木住野さんらしい変拍子(3拍子,5拍子,4拍子),ベース,ドラムともにドライブ感充分で,とても満足した。

 会場の葉山マリーナはさすがにヨットがたくさんあって,元船乗りとしては楽しい場所だ。



 今日のライブは湘南ビーチFM 78.9で中継されていたので,演奏開始のときや,残り時間などを示すのにタイムキーパーが合図を送ったり残り時間を示すボードを掲げたりしていた。こういうのは初めてだった。
 驚いたことに,湘南ビーチFMというのは,ジャーナリストの木村太郎氏が社長をしていて,今日のライブにも来ていた。ミーハー的に一緒に写真を写してもらったが,パブリシティ上のこともあるのでここには掲載しないでおこう。

2010-05-01

納得研究会(2010年度第2回)

 横浜国立大学で今年度第2回の納得研究会が開催された。今回の発表は次の2題。
報告1. 横浜清陵総合高校のキャリア教育の実践,横浜清陵総合高校 五十嵐先生。
 総合学科高校は,普通科高校,専門高校に次ぐ第3の学科として平成6年度から全国で設置が始まり,横浜清陵高校は今年で6年目を迎える。
 生徒が将来の職業選択を視野に入れ,主体的な学習をすることができるよう,多くの特色ある科目を開講している。「キャリア教育」というと”就職指導”や”進学指導”と誤解される場合もあるようだが,そうではない。生徒が自分の将来について広い視野を持つこと,そうして得た視野から自分の将来像と道筋を描くこと,そのために必要な職業観や進路選択を行う指導を横浜清陵総合高校は展開してきた。その結果,文部科学省が提唱する「キャリア教育」の目的に合致したということである。
 清陵では,「産業社会と人間」,学校設定科目の「コミュニケーション」と「視点」,そして課題研究としての「探求」を学びの幹として全ての生徒が学ぶ。事業所見学と報告,校外の社会人に対するインタビュー実習ではインタビューイーへの交渉も生徒自身が行い,これも全校の前で報告会を行う。これらによって視野を広げ,総まとめとしての「探求(課題研究)」で自分の将来像を具体的に描く。

 単位制高校には,目新しい科目や楽しそうな科目などを生徒が脈絡なしに選択する危険がともなうが,横浜清陵総合高校ではそのような危惧を払拭する実践を積み重ねてきた。我が海洋科学高校でも見習うべき点が多々ある。

報告2. 「花毛布」の歴史と継承,明海大学 上杉恵美先生。
 日本の船で100年以上も続けられてきた「花毛布」について,その歴史,代表的な作品,その伝統継承に伝の企業の意識と個人の意識,技術の継承方法について,動画を交えて発表していただいた。
 結婚式の披露宴などで,ナプキンをきれいな形に折ってテーブルに飾る事があるが,日本船ではベッドメークしたあとの寝台の上に,予備の毛布を花や生き物などの形になぞらえて飾る習慣がある。
 下の写真2枚は,横浜の帆船日本丸に展示されているもの。





 外国へ行く手段が船だった時代に,日本郵船や大阪商船等の日本を代表する船会社が競うようにして旅客へのサービスとして行っていた。戦後になってからも,青函連絡船,航海訓練所,海洋研究開発機構の船などで行われてきたが,外航旅客船が極端に減少してからは継承者も少なくなった。
 しかし,近年は日本船籍のクルーズ客船の人気が出てきており,「花毛布」の伝統文化を継承しようとする動きもあるようだ。伊豆の下田から神津島へ行く新神汽船のアゼリア丸でも行われているらしい。
 実はこの私も,練習船の機関士をしていた頃に花毛布のサービスを受けていたことがある。毛布を使う前に,折り方を再現できるようにそっと開いてひそかに練習したこともある。もう20年くらい前のことだ。

 花毛布は,会社によっては「飾り毛布」と称されることもある。いずれにしても,永い間主として先輩から後輩へ口伝によって伝えられてきた。会社の誇りであり,司厨員にとっては一人前の証しでもあった。
 また,旅客に対しては,生花を飾ることができず,季節感も乏しい長期の航海に潤いと癒しを演出するため,四季折々や寄港地にちなんだ形に花毛布を飾って,「おもてなし」を表現することでもある。
 教科書もなく,系統的な教育で伝えられたわけでもなく,また,社史等にもその歴史や種類、折り方は記録されていないという。
 私の勤める海洋科学高校でも,この「花毛布」を課題研究に選んだ生徒がいる。まずはたくさんの作品を再現し,記録し,さらに新作を創作したい。

【懇親会】
 研究会のあとはいつものように懇親会を開いた。席に着いた面々が,だれ言うともなしにタオル地のお手拭で「花毛布」ならぬ「花お手拭」を作り始めた。ノリの良い人たちだ(笑)!


有元先生作「コブラ」









横浜市歴史博物館と台町探索

 納得研究会に先立つ午前,横浜市歴史博物館に集合した。この博物館の展示にかかわったまち研究所の重盛さんに案内していただいて,横浜駅周辺が江戸時代には海だったことを示す模型,東海道の宿場町であった台町周辺の様子,そして台町にあった旅館「さくら屋」の10分の1模型などを見学した。
 さくら屋の模型は実によくできていて,当時の旅人の様子が偲ばれる。
 このあと地下鉄で横浜駅に移動し,台町を実際に歩いた。こうして,全体像を俯瞰してから現地を歩くと歴史が面白く感じられる。
 最近,博物館や歴史に興味が出てきているので,楽しい催しだった。